2000.7.01
初めての3年生
初めて読み聞かせをした時のように、ものすごく緊張してる…。
3年生の教室の前で、私、ドキドキしながら待っていた。
読み聞かせなんて、子供相手なんだから、大丈夫だよ。
そう思おうとする端から、不安がとっても募る。
全く知らない子供たちの前で、どれくらい、落ちついてやれるかしら…。
1年2組は、知ってる子がいたから、安心してできたんだわ。

時間になって、2組にSさんが入っていった。
私も勇気をふりしぼって、1組へ。
全く知らない子供たちが、何となく立っていて、こちらを見つめている。
3年生ともなると、下手すると、私と身長一緒くらい。
どうしよう…1年生とは、ぜんぜん違うよぉ。
全く受けなかったら、どうしたらいいの?
先生もいないし、私一人で、どうにかしなきゃいけないんだよね。
まだ立ってる子供たちがいっぱいいる。
「よくわからないから、いつも通りに座ってくれる?」 それだけ言うのに、精いっぱいだった。
座ってくれるのを待っていて、何分か過ぎた。
まずは挨拶から。
「おはようございます」 「…おはようござい…」
何となく、声も小さいし、どうでもよさそう。
「3年生になると、挨拶できなくなるのかな?」 思わず、子供たちから苦笑が漏れる。
「もう一度ね。おはようございます」 「おはようございます!」 やればできるじゃない。
そう。1年生よりは体も大きいけど、まだまだ子供よね。
こっちの乗せ方で、たぶん、まだ乗ってくれる。
お話を始めたら、真剣に聞いててくれてた。
1年生ほど、びっくりしたり、笑ったりってことはなかったけど。
それでも、とっても素直に、私の話、聞いててくれてたと思う。

開始時間がちょっと遅かったせいか、最後の方で、先生が入ってきた。
あ…って思ったけど、最後までやらないとね。
先生も一緒になって、最後、聞いてくれた。
終わった後も、「はい、拍手!」なんて言ってもらい、子供たちに拍手された。
知らない子供たちでも、思ってたほど、緊張しなかった。
私も3回目になり、ちょっと慣れたのかもしれないね。
次はどんなお話、読もうかな…。

2000.12.18
♪臨時の先生…?♪
今日は娘の学校の、授業ボランティアの日だった。
うちのクラス、算数が苦手な子が多いらしく(1年生なら当たり前なのかな…)算数の授業の時、先生のお手伝いをするため、クラスのお母さんたちが、登録している。
たいして難しいことじゃなく、プリントをしてる子供たちの横で、間違いをチェックしてあげたり、わからない子にアドバイスしたり、本当に先生の補助。
これが上級生の算数になると、お手上げなんだけど、まだまだ1年生。
2桁の繰り上がり、繰り下がりの足し算引き算程度だから、普通のお母さんでも立派に役に立つ。
私、先週も顔を出して、算数のテストを見ていたから、今日は気楽だった。
近くの席の子供たちの間を回っている間に、ふと気がついたら、担任の先生、いなくなっていた。
……え? どうかしたの?
そういえば、違う学年の先生がいらしてるみたい。
後から聞いたら、担任の先生、お子さんの具合が悪いらしく、急遽帰られたらしい。
突然のことで、2時間目の算数のあとの、図書、国語と、違う先生たちが来ることになったとのこと。
私、算数だけのつもりだったのに、何となく帰りそびれて、4時間目までクラスにいた。

本読みボランティア、プール見学のボランティア、クラスのお楽しみ会など…。
学級委員をしていて、かなり頻繁に学校に顔出してる私のこと、クラスの子供たち、私のことをよく知ってる。
イスの座り方を注意したり、誤字脱字を注意したり、遊んでる子にやめさせたりと、かなり小うるさいオバチャンになってるんだけど、わりにみんな、素直に受け入れてくれてるのね。
「シーのかあちゃん」とか「しーちゃんのママ」なんて声かけてくれて、勉強のことになるととても素直に聞いてくれる。
そうなるとね…何だか、みんながかわいくてかわいくて(*^_^*)
次の時間、違う学年のあまり面識がない先生にちょっと遠慮しながらも、ぴしぴしと口を出し手を出したりして、それはそれでとても楽しかった。
(ひょっとしたら先生には、ご迷惑だっただろうな…ごめんなさい)

言葉で書くのが、ちょっと難しいけど。
うちのクラス、授業中、じっとしていられない子が数人いるのだ。
学級崩壊なんて言葉が聞かれるようになってる今、一つの社会現象だとは思うんだけど。
そう片づけてしまうのは、ちょっと賛成できない。
学校の方針としても、『悪い子』というレッテルを貼るんじゃなくて、クラスがまとまり、みんなで伸びていけるようにどうにかできないかと、日々悩んでいただいているらしい。
そういうわけで、本読みボランティアや、算数ボランティアなど、クラスの保護者が積極的に関わり、先生や学校に任せきりにしない、地域社会としての協力体制をとっていくべきだ、そういう考え方を学校と保護者で持ってるのね。
自分の子供はおとなしいから関係ない、とか、自分の子供は被害者なんだ、って言う考え方が、つまりは、他人の気持ちや立場を思いやれない、自己中の子供に育ててしまう、そういう考え方だと思い、私もとても賛同している。
もちろん、いろんな立場の保護者がいるから、全員に協力してほしい、とは言えないけどね。
でも私は一人っ子の親。
仕事もして、わりに忙しい方だとは思うけど、空いてる時間を割く気持ちの余裕は持っている。
子供たちにとって、一人一人の個性は大事だけど、みんなと同調することも大事。
個性を生かしてみせるというのと、まるっきり枠からはみ出すというのでは、根本的に違うはず。
だから低学年のうちに、どうにかいい方向で、まずはクラスからまとまっていけたら…本当にそう思う。

担任のS先生、私たちとそう変わらないお子さんのお母さんなのに、本当にパワフル。
みんなのお母さん代わりに、愛情を持って接してくれていただいている。
先生や子供たちを見るたびに、本当に救われていると思う。
悪い時は叱りとばしていい、場合によっては、手を叩くくらいの愛の鞭があってもいいと思う。
要は、その根底に、愛情があるかどうか。
それが大事なんだよね。
もし子供たちに手を挙げたとしても、もちろんそれはしちゃいけないことなんだけど。
親が我が子を罰するように、自分も心を痛めながら、心を鬼にしてする行為だとしたら。
感情の暴走じゃない、信念を持って真摯に対応した結果だとしたら。
それは「体罰」とは呼べないだろうと思う。
あ、これはもちろん、仮定の話。
S先生が子供に手を挙げてるとは全く思ってないし、当然そんな話も聞いたことがない。
周りの大人が、自分にどれだけ、真剣に向き合ってくれるか。
それが子供にとっては、大事なことなんじゃないだろうか…。
本当にそう思う。

もうすぐ冬休み。
この子供たちも、もうすぐ2年生になる。
今のまま、ちょっと小憎らしいけどかわいい子供たちで、いてほしい。
もちろん、私の娘も含めて。
これからもできる限り、クラスの保護者の1人として、関わっていきたいと思っている。